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日本が成長を取り戻すために必要なこと

お口直しの記事第2弾

昨年、あるメールマガジンに投稿した記事を再度掲載します。 一人でも多くの人に読んでいただき、コメントを頂ければと思う次第です。
それでは、どうぞ。

日本が成長を取り戻すために必要なこと

なぜ日本の成長が止まってしまったのか

元号が平成から令和に変わりました。平成の時代は失われた20年という言葉が象徴するように日本は昭和後期の1970年代80年代のような活力を失い、1991年には1位であった国際競争力は、IMD(スイス国際経営開発研究所)2018年ランキングでは25位にまで下がってきています。令和を希望に満ちた和やかな時代とするためには、もう一度強い国際競争力をつけ持続的成長を実現していく必要があります。

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どうすれば活力を取り戻し、国際競争力を強化することが出来るのでしょうか。

これからのことを考える際に、歴史はとても大切な教科書だと私は思っています。明治維新や太平洋戦争の戦後復興等、日本は幾度となく大きな変化を経験してきました。低迷期から混乱期、そして成長期へと変革をしたのは、心ある20代30代の若者の力でした。

今も世界を見渡すとGAFAに代表される世の中に変革を起こした企業の創業者は皆30歳前後であったということを再認識させられます。そうです、日本が持続的な成長を実現するには活き活きとした30代を取り戻す必要があります。

昔の30代と今の30代は違うの?

私は1980年代後半に30代を過ごしています。その頃は、日本的経営3要素の一つである終身雇用制のもとで社員は安心して働き、熟練の形成・技術の蓄積を行ってきました。徒弟制度のもとでの「10年辛抱しろ」の時代です。鍛えられたし楽しかった時代です。

時は変わり、昔のようなことをやるとブラック企業として若者は避けていきます。入社3年後には30%が離職し、5年目には多くの若者が転職を検討しているという転職サイトの情報があります。30歳前後の若者に、なぜ5年目に転職を考えるのかを聞いてみたところ、多くの若者から
 ・社会人としての基礎を5年学んだので、自分の力を活かせる場で試したい。
 ・今の職場は、ある意味ぬるま湯で、このまま在籍しても成長が見込めない。
 ・第二新卒という新しいカテゴリーが出来て、転職がしやすくなっている。
という声を伺いました。

日本の企業が、育てる仕組み、活かす仕組みを進化させることができず前時代のままの姿で長らく放置してきた結果、若者から見放されつつあるのだと思います。20代後半から30代前半の若者に、「10年辛抱しろ」は通用しません。

でも、そうかと言って、他国(特にUS企業や社会)の真似をしても日本の30代に適したやり方とは思えません。各国には各国の文化、価値観、教育があり、それらの背景があって、GAFAを創業した若者が現れたということです。

日本には日本特有の社会や企業の仕組みがあり、それを全て壊すことなど出来ません。

どうすれば30代を活かせるのか

30歳でどこに出しても恥ずかしくない即戦力に仕上げること、そして、企業の最前線でその力を発揮してもらうことが、成長力を必要としている企業にとってだけでなく、30歳の若者自身が切望しているように思います。

企業と若者が同じことを切望しているのになぜ上手くいっていないのでしょうか。企業は若者の悩みを理解できていないのだと思います。

若者が求めているのは、手法や公式のような学問ではなく、実学を求めています。納期とコストのプレッシャーの中でどうやって成果を出すか、情報を的確にとり、要点を押さえ、人を巻き込んで他社より1秒でも早く動き実績をあげたいがどうすれば良いのか。

適任がいました。そうです、皆さんの近くにいるのです。数字と責任を抱えて血を吐くストレスに耐え一生懸命努力してきた人材が、シニア世代です。30代の離職を防ぎ、企業の明日の成長力を取り戻すための鍵を、シニア世代が握っていると言っても過言ではないと私は思います。

しかし、そのような教育や指導が出来るシニア社員を抱えている会社は多くないように思われます。次号では、シニア社員の実態と課題についてお話したいと思います。

 

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