東芝 ハードディスク搭載携帯 W41T
懐かしいモノを見つけました。
何かメルカリに出せるモノがないかな、と机の周りを見回したところ珍しいモノを見つけました。
東芝 ハードディスク搭載携帯 W41Tです。
世界初かと思っていましたが、違っていました。
Nokiaが2005年4月にハードディスク搭載携帯を発売しており、東芝は遅れること半年の2006年1月にハードディスク搭載携帯W41Tをリリースしました。
僕は当時も新しモノ好きだったため、この携帯を買いました。
当然ながら周りに同じモノを持っている人は誰もいませんでした。
こういうのって、人と違うことを確認でき、結構うれしくなるんですよね。
それでは、日本では売れなかった変な携帯電話を紹介しましょう。
W41Tって、どんな携帯電話?
この携帯を売ったキャリアはAUです。
僕はこの携帯を使うためにソフトバンクからAUに乗り換えました。
この携帯に搭載されていたハードディスクのサイズは、なんと0.85インチです。
ハードディスクの容量は4Gバイトで、2000曲の音楽データを保存できます。
当時としては画期的なことだったと記憶しています。
でも、代償として普通の携帯の倍の厚みがありました。
下の写真からもそれが判ると思います。
救いは、思ったより重くなかったということです。
ハードディスクの周りが空間だったのですかね?
この携帯はBluetoothにも対応しておりハンズフリーで音楽を楽しめるというモノでした。
このころの日本の企業は、まだ健闘していたと思います。
特に東芝は特徴ある企業であったと思います。
それゆえ、その後の事態は残念でなりませんが。
東芝には前科があり、NANDメモリを東芝の社員が発明したにもかかわらず
その価値に気づかず、結果、その社員は東芝を離れ、NANDで大儲けしたのは
韓国のSamsungということになってしまいました。
カメラは323万画素CCDでディスプレイは2.4インチのTFT液晶でした。
仕様は完璧です。
この特徴ある携帯が僕の期待を裏切るには時間がかかりませんでした。
理由は、ソフト、です。
ソフトは落第でも、それでも僕は、W41Tは好きでしたよ。
LISMO、僕はダメでした。
AppleのiPodも持っていた僕は、AppleのiTuneのような使いやすさをLISMOに当然の如く求めていました。
ところがところが、日本人の自虐的な性格で作ったためか、結構使いにくさを感じました。
まず、LISMOをパソコンにインストールするときに、ソフトから問いかけが画面に表示されます。
この操作を続けたらパソコンにダメージを与える可能性があります。 続けますか? と。
これを見た僕は、当然の如く、いいえ、を選びました。
すると、ソフトは終了してしまいました。
えっ?と目が点になりました。
何が起きた?
こういうことからはじまり、曲を携帯に入力するのも大変な手順だったと記憶しています。
著作権保護は理解しますが、メーカの責任回避のために利用者に面倒な手順を要求することが良いかどうかを考えていない結果と思います。
我慢強い日本人は対応できても世界では勝負できないだろうなと感じたものです。
日本製品が世界に受け入れられない理由は、日本メーカの自虐的な思考に基づく製品作りにも原因があるのかなと思います。
皮肉なもので、顧客マーケティングを徹底的にやった日本のメーカは、顧客マーケティングをしていないAppleに負けました。
今、世界で勝ち残っているメーカはイノベーティブな企業で、これらの企業は顧客マーケティングを行うのではなく、顧客の観察、をしています。
少し前から日本企業もアメリカの企業にならってイノベーティブになろうと努力しているが、思考形態における自虐的な思考形態を捨てない限り上手くいかないと思います。
自虐的な思考形態とはなにか、ということですが、全方位から批判を受けないようにすること、であり、この思考である限り、つまんない平凡な製品しかできなくなります。
一点豪華主義でいいじゃないですか。
東芝のハードディスク搭載携帯W41Tを見て、その気持ちを再確認した次第です。
この携帯は記念品として手放すわけにはいかないですね。
その前に、メルカリに出しても誰も買いませんが。