Raspberry Pi4搭載式Jetracer Proソフトセットアップ開始
呼び名が紛らわしいですね。
車本体は、Jetracer Proではありますが、過去の記事にも書いたようにJetracer ProとPiracer Proは、カメラや数点の部品を除けば同じ部品を使っています。
従って、ちょっと工夫をすればJetracer ProにRaspberry Pi4を搭載することが可能だろうと思い、今回それをやってみて、なんとか組みあがるところまではきました。
Jetracer ProにRaspberry Pi4を搭載したものを何と呼ぶか?
そうですね、Pi式Jetracer Proとでも呼んでおきましょうか。
セットアップに関しては、発売元であるwaveshareがwikiで比較的丁寧な説明をしています。
waveshareのロゴ
但し、Jetracer ProにはNVIDIAのjetson nanoを使っていてNVIDIAがgithubにJetracer proのアプリを載せている支援ぶりなのに対して、Piracer Proに関しては、搭載されているRaspberry財団がそこまでの対応を取っていません。
その結果、waveshareのwikiには、違いがでていて、Jetracer ProのアプリインストールはNVIDIAの支援によってOSを含めたイメージファイルを入れたものが準備されているのに対して、Piracer Proでは、ユーザーが、まずはRaspberry Pi4にOSのイメージファイルを入れ、その上で、必要なアプリを次々にインストールする形態になっています。
僕は過去に何度もRaspberry PiへのOSや必要なライブラリのインストールをしてきましたので大丈夫とは思いますが、環境のちょっとした違いで悩むことも多々あるのでJetracer Proの形態のほうが好ましい姿だなと思っています。
なんにしてもセットアップ作業開始です。
まずはwaveshareのwikiの確認
下のリンクが当該のwikiです。
このwikiにセットアップの仕方が書かれていますが、Piracer Proの肝はDonkeyCarであることが判ります。
ここでDonkeyCarに再会するとは思いませんでした。
DonkeyCarという単語を見て、大丈夫かな?と思ったのが本音です。
大丈夫かな、とは、Raspberry Pi4で高速走行できるDonkeyCarを作れるかな?ということを意味しています。
Raspberry Pi4のCPUは結構良いなと思う反面、GPUが無いので全体としてはDeep Learningは厳しいかな、と思っています。
このことは最初から判っていたことなので、場合によっては手持ちのCoral Edge TPUをRaspberry Pi4に付けてみようと思っています。
Coral Edge TPUはgoogleが提供しているGPUです。
参考までにCoral Edge TPUに関してい昔書いた記事を添付します。
それではセットアップの手順を確認しましょう。
手順は以下の内容になります。
Guide of DonkeyCar
- Setup Raspberry Pi
- Setup Linux PC
- WEB Control
- Calibrate DonkeyCar
- Teleoperation
- Data Collection
- Train Data
- Auto-Driving
まずは、Raspberry PiのセットアップでRaspberry PiにDonkeyCarアプリ他を入れ、
続いて、ホスト役になるパソコンにLinuxのUbuntuを入れ、
これで準備ができたので、
webを使ってホストパソコンからPi式Jetracer Pro(DonkeyCar)を動かし、
DonkeyCarの必要な機能のキャリブレーションを行い、
走行路においてカメラを使ってデータを採取し、
採取したデータを使って学習を行い、
学習して手に入れたモデルを使って自動運転を行う。
ということになります。
Raspberry Piを載せたPicar-Vを使って昨年行った自動運転の手順と同じです。
まずは、Raspberry Pi4のセットアップです。
セットアップは、
・Raspberry PI4へのOSのインストール
・DonkeyCarを実現するための必要なライブラリ、アプリのインストール
という手順になります。
Raspberry Pi4へのOSのインストールに関しては沢山の記事がありますので悩むことなくできると思います。
さて、OSインストールが無事に済んだとして、DonkeyCarを実現するための必要なライブラリ、アプリのインストールを始めます。
手順は以下の記事に書かれています。
・まずは、必要なライブラリをインストールし、
・OpenCVのためのライブラリをインストールします。
・続いて、仮想環境を構築し、
・DonkeyCarのpythonコードをインストールします。
・そしてOpenCVをインストールし、
・Pi式Jetracer Proの拡張基板に付いているOLEDのためのアプリをインストールし、
・最後にDonkeyCarをクリエイトします。
これで出来上がりです。
結果は如何に?
この手順でセットアップを行った結果、ほぼ問題なく作業を終了し、動作確認を行うことができました。
ほぼ問題なく、という意味は、無傷ではない、ということです。
tensorflowのバージョンの問題なのか判りませんが、tfとtf.compat.v1に関するwarningが出るのと、numpyに関するwarningが出ているという課題は残っています。
Picar-VでDeep learningをやったときにも経験したことだよなとは思いましたが、対応した内容を思い出せないので、今後動かしていく中で対応していきたいと思います。
今日は、ここまで。
次は、ホストパソコンへのLinux Ubuntuの導入を行います。