変わりモノがいい!

変わりモノには価値がある・・・ハズ?

本格的にAIに取り組んでみます。

今回のAIブームはちょっと違うね。

AIは、過去に過去にもブームがありました。 今回は、第3次AIブームになります。 第1次AIブームでは迷路や難しいパズルをコンピュータが解きました。 でも、あくまでもおもちゃ的な領域でした。 第2次AIブームではエキスパートシステムが流行りましたがデータ入力の問題もあり期待倒れになりました。 第3次AIブームは機械学習の登場によって過去2回のAIブームとは違う姿を見せています。 今回は本物ですね。

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今回のAIブームの目玉は機械学習ですね。 機械学習とはなんぞや、というと、機械学習とは、機械(コンピュータ)を使って行う学習で会って、では、学習とはなんぞや、というと、学習とは、分ける、処理を行うこと、で、大量のデータを処理して、上手な分け方を見つけていくことが、機械学習、ということの本質になります。 ピンとこないかも知れませんが、AIがチェスや将棋や囲碁で人間、それもプロに勝っている理由も相手より良い分け方、選択ができているからと思います。 分けることを上手に行えるようになればAIは人間を越えれるかという話は別として、第3次AIブームはもはやブームではなく確実に社会に根付く技術であると思います。 その意味で今回のAIについて深く理解することは、これから始まる世界の変化を把握するうえでも重要になります。 機械学習の理解の仕方はピンキリと思っていまして、ただ単にライブラリを使うのであれば簡単ですが本質を理解するには学問の中でも最も難しいといわれる統計学を理解しないといけなくて、どこで折り合いをつけようかと悩むことになります。 ということで考えた結果、興味を持ち続けることができる題材を使って知識を積み上げていこう、ということになりました。 題材は、僕が好きな将棋です。 将棋AIを使ってというか将棋AIを作る過程を通して機械学習、ディープラーニングをマスターしたいと思います。 進め方としては、将棋AI、言い換えればコンピュータ将棋についての基礎知識を習得し、その上で理論面を勉強し、それを実践編につなげ、その上で自分なりの工夫をすることにチャレンジしてみたいと思います。 まずは、コンピュータ将棋とはどういうものかについて見ていきましょう。

コンピュータ将棋の基礎知識

コンピュータ将棋も広く見ればコンピュータを使ったゲームです。 ということで、コンピュータ将棋の生い立ちを調べる前にコンピュータを使ったゲームの歴史を調べてみました。 驚きです。 なんと1950年にコンピュータを使ったチェスに関する論文が発表されています。 1950年というと今から70年前でノイマンがノイマン型コンピュータを発表し、世界初の商用計算機UNIVAC-1が売り出された年です。 このときのチェスのプログラムのアルゴリズムは、評価関数とミニマックス探索をベースにしていたようです。 時代は進んで1977年、IBMが開発したDeep Blueが当時のチェスの世界チャンピオンに勝つというところまでコンピュータチェスは進化していきました。 
コンピュータチェスから遅れること25年の1975年、早稲田大学の大学院生がコンピュータチェスのアルゴリズムを参考にして世界初のコンピュータ将棋を開発しました。 でもチェスに比べて将棋は、盤面が広いこと、持ち駒があることから難易度が高くコンピュータ将棋はプロ棋士になかなか勝てませんでした。 

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コンピュータチェスも生まれから40年経ってやっとチェスのチャンピオンに勝てたように、コンピュータ将棋もプロ棋士の勝つのに約40年かかりました。 2013年です。 この変化を起こすきっかけになったのが、2006年に出てきたBONANZAです。 BONANZAの名前は将棋に関心がない人でも一度は聞いたことがあるのではないかと思います。 BONANZAは非常にユニークなアルゴリズムを持っていました。 それまでのコンピュータ将棋は、決められた評価関数を使っていましたが、BONANZAはプロ棋士の大量の棋譜データから学習して評価関数を自動で作りました。 これがブレークスルーになりました。 また、BONANZAのソースコードは公開されましたので沢山の人がBONANZAの改良に取り組み、どんどん進化していきました。 そして2013年、BONANZAから進化してできたPONANZAが初めてプロ棋士に勝ちました。 2017年にはなんとPONANZAは名人にも勝ちました。 

f:id:ken2017:20200331092710j:plain BONANZAの画面例
さて、チェスや将棋についてお話ししましたが、これらに比べて難易度の高い囲碁におけるコンピュータの進化はどうだったのでしょうか。 囲碁は盤面がけた違いに広いためコンピュータで計算しきれないという課題があり、1960年代に研究が始まったにも係わらず2010年代前半まではアマ4段か6段のレベルに留まっていました。 これに変化をもたらしたのが2015年に出てきたGoogle DeepMindが開発したAiphaGoです。 AlphaGoは2016年に韓国のプロのトップ棋士に勝ちました。 AiphaGoが他のコンピュータ囲碁(囲碁だけでなくチェスも将棋も)と違っていたのは、探索を使わわずにディープラーニングを使って棋力を向上したということにあります。 AipahGoは囲碁用ですが汎用版としてAlpahZeroが登場し、チェスや将棋にも使われるようになってきました。 
いや~歴史を感じますね。 コンピュータ将棋の世界大会も行われているようです。 実力をつけて挑戦してみたいですね。 夢、ですね。 それでは次回はコンピュータ将棋の理論について見ていきましょう。

(参考書籍)

 

 

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