変わりモノがいい!

変わりモノには価値がある・・・ハズ?

不思議の国、アメリカ:システム

日本の皆さん、まさか日本のほうがアメリカより良いシステムを作れると思っていませんか?

 僕はアメリカに行く前はアメリカより日本のほうが良いシステムを作れると思い込んでいました。 その理由は結果的には単なる思い込みだったのですが、僕だけでなく多くの日本人が思い込んでいるのではないかと思っています。 その結果が、今の日本の状態にあると思います。 確かに僕が若かったころ日本は我が世の春を謳歌アメリカに対して優位だった時があります。 でもアメリカは変わりました。 そのことに気づいたのはアメリカに行ってからで、その背景を知ったのは下の本を読んでからです。
Made in America アメリカ再生のための米日欧産業比較
出版社:草思社

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アメリカの信号システムに感激!

日本では車で通勤していた。 住んでいるところは人口が5万程度の田舎で距離も12㎞程度だったがなんと40分以上かかることがざらだった。 車の量が多いかって? 一応片側2車線なので道路の問題ではない。 では何が問題? 信号システムの問題です。 目的が、安全、なので車も人も何も動けない時間帯が長い。 これに対してアメリカの信号システムは、車を沢山流すことが目的なので、歩行者用の青信号の時間が短いだけでなく、車の量が少ない車線の青信号の時間は短く制御している。 道路にセンサが埋められており、そういう細かな制御ができるようになっている。 これを知った時は、負けた、と思った。 これ以外にも、スーパーや飲食店の会計システムも日本は遅れている。 こう考えていくと、日本人のほうが能力低い?と錯覚するが、これもチョット違うと感じる。

日本人とアメリカ人の違いってなに?

日本人の特徴は、と聞かれると多くの人が、協調性を上位に上げると思います。 また、アメリカ人の特徴は、と聞かれると多くの人が、個人主義を上位に上げると思います。 僕は違う意見を持っています。 日本人の特徴は、協調性ではなく、他人と違う意見を出さないように訓練されている結果、同質性が進み、その結果、戦略的な行動を取らない、取れない、でありと思っています。 方やアメリカ人の特徴は、幼少期より個としての思考訓練を家庭でも学校でも繰り返し受けることで、一人でも生き残っていける訓練がつまれ、その結果、戦略的行動を取る、ことができるようになっていっていると思っています。 日本では、戦略的行動を取らないことから、他者と競争しない(皆が一番、とか)、チームとして活動できない、があり、結果、チームを動かすルールがない、あっても指揮命令系統が明確でなく指示する人が指示しない、指示で動くべき人間が指示を聞かない、自分で勝手に動く、となっているようにも見えます。
日本にいた時の窮屈さは、ここからきていた可能性があります。 上記のような思考からは、変化、させることは起きず、守る、ことばかりになります。 今の日本が将にそれだと思います。 その結果、信号機に代表されるシステムは、昔ながらのシステムのままでいます。 日本って、そんな国なのに過去になぜ世界を席巻できたのでしょうか。 それは、今の中国と同じで後進国は先進国の真似をすれば非常に効率よく追いついていけたからではないかと思います。 それに加えて日本人の国民性である、勤勉、愛社精神がバックにあったからだと思います。 でも今、日本は先進国です。 先進国では、今までのやり方では競争には勝てないことになります。

イギリスもアメリカも苦しんできた。

日本だけでなく、先進国が後進国の追い上げで苦しんだ事例はあります。 イギリスしかり、アメリカしかり。 クリステンセン教授の本の題名である、イノベーションのジレンマ、ですね。 苦しんだ末に決めた方向性はイギリスとアメリカでは違いますね。 イギリスは金融に走り、アメリカはグローバル化、プラットフォーム化に走っていると思います。 日本は? 日本は未だグローバル化の罠の中に嵌っていると思います。 ちなみに世界のインテルは苦しんだ結果、それまでの稼ぎ頭のメモリを捨て、新しい領域であるCPUの世界に入っていきました。 日本の企業に今求められているのは、こういうことではないかと思います。
インテルに関する参考図書情報を下記します。
インテル戦略転換
出版社:七賢出版

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これが、システムを変える、ことと思います。 日本は、この意味でシステムを変えれていないと思います。 では、どうやって変えるか。

やるべきことが何かということに集中する。

日本企業の生産性の低さが話題に上って久しいが、原因は、やるべきことが何かを議論していないので、今のことを続ける、ことが目的となり何も変えないことから結果として生産性が低くなっていると思っている。 企業としての目的は何か、事業としての目標は何か、それを実現するためにやるべきことは何か、これがキチンと議論されているケースが少ないのではないかと思っている。 これを阻害しているものが、将にイノベーションのジレンマに書かれていることそのものと思う。 日本は、20世紀にアナログで成功した。 今はデジタル、ソフトの時代。 昔のイギリスは、蒸気機関で成功したので飛行機を蒸気機関で飛ばそうとしたという話がある。 今の日本は、それに近いことをしているかも。 やるべきことが何かを議論する必要があることを説いた本がこちら。
ジョブ理論
出版社:ハーパーコリンズ

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これもクリステンセン教授の本です。 ここには、少し前から日本でも話題に上がっているモノからコトへというお話に関するお話が色々と書かれています。 ただ、残念なことにこの本には、どうやって、という記載はありません。 そこで日本の出番です。 僕は、この本に書いておることを実現できる可能性が高い国は日本と思っています。 えっ、上に書いていることと矛盾していない?と思われるかも知れませんが、そうでもないのです。 新しいものを広めるには、新しいものに飛びつく人たちが必要です。 これは、アーリーアダプターと呼ばれていますが、要はオタクです。 日本には沢山いますね。 このことをうまく生かせば日本でジョブ理論をベースにした事業を多く生み出せる可能性はあります。 今回は、ここまでとしますが、後日、具体的なお話を書いてみたいと思います。
いずれにしても、日本は、今の状況から抜け出ない限り成長路線に戻れず国民が幸せになることはないことは明確なので、思考形態を変えないといけない、その先例としてはアメリカにある、ということを伝えて今回は終わります。

 



 

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