えっ? テレビ事業をやめるの?
驚きの提言が株主からでました。
6月15日に驚きのニュースがネットを駆け巡りました。
テレビ朝日に対して、アメリカのRMBキャピタルが、地上波放送の電波返上を含む経営改革を公表すると発表しました。
今の状態を見れば当然のことと思いますが、テレビ朝日は猛反対するでしょうね。
僕は海外出張で5カ国ぐらいしか行ったことないですけど、日本のテレビ事業だけが他の国と違いますね。
一言で言えば、既得権益がありすぎで競争がないのでコンテンツ改善の努力の跡が見られない、ということに尽きます。
このことは、テレビ朝日に限った話ではなく、あのNHKにも言える、というか、NHKが一番該当しているかもしれません。
娯楽の王者であるテレビがどうしてこんな提言を受けるようになってしまったのでしょうか。
まず、海外のテレビとの違いを確認しましょう。
まず、海外では日本より遥かに多いチャンネルが存在し、好みのチャンネルを契約して有料で観る、というスタイルです。 60を超えるチャンネルがあります。 チャンネルの内容は多種多様であり、大昔の映画を流しているチャンネルもあればスポーツや釣りを一日中放映しているチャンネルもあります。 日本でも有料チャンネルはそうですよね。 ある意味では、今、日本でタダで観れているチャンネル以外が海外で放映されているチャンネル、と言っても良いかも知れません。
ネットの範疇と見られるかもしれませんが、NetflixやHuluなどケーブルテレビの領域では普及の度合いに大きな違いが見られます。
日本のテレビ環境は特殊な世界になってしまっています。
アメリカでもテレビ離れは深刻な問題のようです。
でも、アメリカは変化して、状況に対応しようとしています。
方や日本のテレビ業界は、変化せずにひたすら既得権益を守ろうとしています。
この違いが、今、目に見える形で表に出てきたと思います。
さらに武漢ウイルスによる国民総引きこもりの結果、多くの国民が今までよりテレビを観る時間が長くなり、結果としてテレビが面白くないことを認識したと思います。
今後、日本では、今まで以上のテレビ離れが進んでいくと思います。
それを感じてかどうかは判りませんが、今回のRMBキャピタルの提言はタイムリーなものだと思います。
既に勝負はついているかも知れません。
僕も御多分にもれず、テレビ離れした人間です。
子供のころは何と言ってもテレビが楽しみの一つでした。
単純に面白かったです。
そして言えるのは、テレビに出ていた人は皆、その道のプロだったようにも思えます。
まあ、世の中を知らず、世界を知らないときにそう思えたのかも知れませんが、今のテレビに出ている素人っぽいメンバに比べれば遥かに質が高かったように思います。
そういうテレビの番組としての質の劣化に加えて、コンテンツの質で勝負してきたNetflixやHuluが今までにな形で挑んできています。
今までのケーブルテレビは、独自コンテンツを余り持っていなかったと思いますが、Netflixなどは独自コンテンツで勝負してきています。
特に、日本のテレビが得意としてきたドラマの領域では、質と量の両面で、軍配は既にNetflixに上がっていると思います。
競争相手は、NetflixやHuluだけではない。
既存のテレビ局は、ケーブルテレビに負けただけではなく、Youtubeにも負けていると思います。
えっ?Youtubeって素人が動画を流しているんじゃないの?と思う人も多いと思います。
今年の3月にインターネット広告費がテレビメディア広告費を抜いた、というニュースが流れました。
これは結構な衝撃です。
ユーチューバーが将来つきたい職業NO.1になるわけです。
テレビはどうしてここまで凋落したのでしょうか。
玄人的な分析を聞くまでもなく、個人的な意見ではありますが、以下のような原因が思い当たります。
1)番組作りにお金をかけていないので内容が面白くない。
これは、ドラマに限らず俗にいうバラエティーにも言えます。
学芸会のようなものを観てもつなんないですよね。
2)報道内容の偏りが大きい。
取材能力の問題なのか、テレビ局に紐ついている新聞の影響なのかは判りませんが、
報道内容が偏っていて、報道番組でさえ正確な情報を得られない。
3)番組の内容が、モーニングショー(ショーなんですよ、報道ではない)、食べ物、
クイズ系が多く、観たいと思うものがない。
4)いつでも、どこでも、観れない。
反論もあると思います。
あくまでも僕の意見です。
ネットの世界は玉石混合です。 凄くいいものもあれば、どうかな?と思うものもあります。
ユーザである我々が自分の価値観で選べます。 Youtubeも同じですね。
でも、参入障壁がとても低いので多くのチャレンジャーが出てきます。
これがネットがテレビに勝つと思う一番の理由です。
AmazonやFacebookやGooleでさえチャレンジャーから始まりました。
日々出てくるチャレンジャーが創るコンテンツを自分の価値観に照らし合わせて観ていく。
また、テレビの世界では言論を制約されていたプロたちが続々とネットの世界に入ってきているのもネットがテレビを引き離す原因の一つになっています。
虎ノ門ニュースに出ている面々は、プロ集団です。
でも彼らは地上波には出てきません。 出ても本当のことを話せないからです。
これからどうなるの?
今までの日本では、情報伝達の主役が新聞やテレビであったので、これらの媒体から流れてくるものを多くの国民が信じていたと思います。
ところが今回の武漢ウイルス騒動によって、テレビを観る時間が長くなり、かつ、NetflixやYoutubeなどを観る機会も多くなり、両者を比較した結果、あれ?テレビってつなんないし、正しいことを報道していないこともある、ということに気づいた国民が多くいたのではないかと思います。
さらにネットは加速的に各家庭に普及し、今までとは違う使い方がされていくと思います。
ネット=パソコン、ではなく、ネット=映像・情報表示媒体(パソコンでも良いしTVでも良い)となります。
日本の中でテレビが無くなるとは思いませんが、役割はもっともっと小さくなると思います。
そうであるからこそ、冒頭に書いたようにテレビ朝日に対して株主から地上放送からの撤退提言が出たのだと思います。
皆さんは如何お考えでしょうか。
テレビ、楽しいですか?
では、また。