HackRF One Portapack 分解調査開始
HackRF One Portapackを分解しました。
HackRF One PortapackがFM受信できないので分解して調査することにしました。
動いているのかいないのか、受信できているのか出来ていないのか、現状では全く判りません。
今回の分解では、
1)動いているかいないのか
2)受信できているのかできていないのか
をまずは調べてみたいと思います。
作業開始!
分解は楽しいですね。
分解前に動作確認です。
FMの周波数に合わせても信号波形に変化がなく受信できているように見えません。
それでは分解開始
ケースの蓋を外しました。
底ケース、RF受信基板、コントロール基板、上板、底板
今回集中的に調べるのはRF受信基板です。
ちなみに、HackRF One Portapackがメーカから届いたときに本体から音がして蓋をずらしてみるとネジが出てきたと以前の記事に書きましたが場所が判りました。
RF受信機版の取り付けネジが外れていました。
下の写真の基板右には黒いネジがあり右は穴だけです。
同じネジを見つけれなかったので手持ちのネジを取付けました。
それが右の写真です。
さて調査開始
調査は、RF受信受信基板にアンテナを付け、基板とパソコンをUSB接続して行います。
Gqrxというアプリを使ってFMの77.9MHzを受信するように設定しました。
gqrx.dk結果がコチラ。
ピーク波形が3本出ていて受信できているような出来ていないような、でも周りには何も出ていなくて、多分受信できていないんだろうなという結果です。
でもバンド幅を狭くしていくと77.9MHzの所には何かが出ています。
不思議な結果です。
でもこれは受信した信号ではないんだろうなと思います。
周波数を80MHzにしてみました。
結果は77.9MHzの状態とほぼ同じです。
受信できているのか出来ていないのか良く判らなかったので受信できることが確認できているRTL-SDRの波形を調べてみました。
それがコレ。
明らかに違います。
HackRF OneはRTL-SDRのようには受信できていないようです。
受信の状態がイマイチのようには思いましたが、HackRF Oneがパソコン側にどのように認識されているかを念のために調べました。
結果がコチラ。
下の写真にある画面に表示されているSerial numberからPart INumberまで問題なく認識されていることが判りました。
問題は受信状態であると推定します。
RFの世界では、レピータシステムというのがあって、レピータはV/U/SHF帯のハンディートランシーバーなどの小さなパワーのトランシーバーなどでも,広範囲に交信が楽しめるシステムのようです。
ネットを調べていると同じ問題で悩んでいる人がいて、この人はこのレピータシステムの周波数を使って動作確認をしていたので僕も同じことをやってみました。
この記事にある人の結果がコチラ。
そして僕の結果がコチラ。
よく似た結果です。
HackRf Oneにはモニタ用のLEDが付いていますが、この状態でもRX LEDは点灯しています。
ちなみにアンテナを外してもRX LEDは点灯しています。
受信しようとしているということなのだと思います。
さてどうしようかと思い、別のアプリで動作確認をしてみました。
スペクトルアナライザ―ですね。
名前は、hackrf-spectrum-analyzeです。
記事の中に出ていた代表的な波形がコレ。
周波数2400MHzから2700MHzをスキャンしています。
そして僕の結果がコレ。
検出されている周波数帯は同じように思えます。
結論
以上のことから、HackRF Oneは
1)パソコンにキチンと認識されている
2)RTL-SDRとは受信結果が違うものの、Gqrxやhackrf-spectrum-analyzeの結果から
何らかの信号を受信し動作はしている
ということが判りました。
受信はできているが受信した信号が弱い、または受信した信号の処理が不適切、と推定されます。
そして僕と同じことで悩んでいる人がいることも判りました。
幾つもの投稿記事がありましたが、多くのものは解決できていないように見えました。
その中で下の記事だけが解決できたように書いてあります。
今から詳しく見ていき僕も記事をトレースして解決したいと思います。
今日はここまで。
では、また。
(記事後記)
再組立てして動作確認をしました。