変わりモノがいい!

変わりモノには価値がある・・・ハズ?

なんだこれ? アメリカで買った楽しいもの:Nikon D3400

憧れの一眼レフをゲット!

僕たちの年齢の人間は、カメラ、特に一眼レフに憧れがある。 昔、大学生の時に家庭教師をしていて、そこのお宅には高価なカメラやレンズが沢山あったのを羨望の眼差しで見たのを今でも覚えている。 ちなみに、そこの安宅のご主人は小学校の教員で、その人も副業で家庭教師をやっていると息子から聞いた。 あれれ?と思ったことも覚えている。 アメリカでの最初のブラックフライデーが来るときに何を買うかのリストと行動計画(買いに行くルート・時間計画)を作ったが、当然ながら一眼レフを購入対象リストに入れた。 どこのメーカにするか。 当然、Nikonでしょ。 ということで、価格的にも買いやすいD3400をリストに入れた。

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 何故、今、一眼レフ?

そうなんですよね。 何故、今、一眼レフ、と思っている人は多いですよね。 なぜスマホじゃダメなの? なぜミラーレスにしないの? という声が聞こえてきます。 特にスマホの性能があがり、デジカメの販売台数が大幅に落ちてきており、カメラメーカは生き残りのためにミラーレスに舵を切っているようにも見えます。 カメラメーカに勤めていたら気が気ではないと思います。 今回の記事では、アメリカでのお買い物、ということだけではなく、技術革新によって出てきた強敵へ、どのように対応していくべきなんだろうかを考えてみたいと思います。

そういえば、なぜ、デジカメを買い始めたのだろう?

僕は、比較的早い段階からデジカメを買っていた。 デジカメ自体は、1975年にイーストマン・コダックが発明したもので、1980年代に色々な製品が出始めた。 僕が買った初めてのデジカメは、カシオのQV-10で1994年11月発売開始のモノです。 なぜ、デジカメを買ったかという理由にはいくつかありますが、
・手軽に写真が撮りたかった
・新しもの好き
・カメラは欲しかったが、カメラは高くて手が出ない(と思い込んでいた)
・写真は現像や印刷と金がかかるが、デジカメは現像いらず
  (場合によっては印刷いらず)
というものだったかなと思います。
特に、高価なカメラでは手軽に写真を撮ることができない(と思い込んでいた?)が、気楽にいつでも撮れるカメラが出てきた、というのが大きいのではないかと思います。 それによって、ユーザーが広がったのだと思います。広がったというよりは、新しい市場が出てきたと言ったほうが良いかもしれません。 デジカメは、生活をイノベートした可能性があります。
参考データ:1984年のカメラの出荷台数は2000万台、2000年は4000万台、2008年は12000万台、です。

でも、なぜ、デジタル一眼レフが沢山売れたの?

デジカメが売れた理由は想像できましたが、価格は決して安くないデジタル一眼レフがなぜこんなにも売れたのでしょうか。 1999年にNikonがD1を出したところを起点に、2012年には出荷台数は2000万台まで伸びています。(2019年には1000万台にまで少なくなってきていますが、それでも1000万台あります) それに対して、コンパクトデジカメは、2008年の11000万台をピークに2012年には8000万台、2019年には1000万台にまで減少しています。 何が起きているのでしょうか。
デジカメは、手軽に写真が撮れることで伸びたのではないか、と書きましたが、その座をスマホに取られたのでしょうね。 それも、スマホは、手軽に写真が撮れるだけでなく、手軽にSNSを使って観てもらいたい人と共有できるというオマケまで付いています。 このオマケがオマケでなかったんでしょうね。 スマホは、繋がる、という機能で生活をイノベートしましたね。
では、なぜ、一眼レフやミラーレスは生き残れているの?ということになりますが、これはカメラの性能や機能改善によるところが大きいと思います。 画素数、センサーサイズ、画像処理、手振れ補正、倍率 等々、今までは、こういう面を継続的に改善していくことでスマホとの違いを見せつけてきました。 一眼レフで撮った写真のボケ味なんてのはコンパクトデジカメやスマホでは決して実現できませんでしたものね。 これこそ日本が得意としてきた産業分野、製品の代表格と思います。

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でも、時代は変わってきた。

でもですね、カメラ事業に係わっている人たちは本当に危機感を持っています。 僕は最初は一般論としては理解しているつもりでも、彼らが感じているようなレベルの危機感を感じていなかったと思います。 当事者と同じような危機感を持ったのは、最新式のスマホを買おうと、ネットで情報を調べた時ですね。 最新式と言っても、10万円を超えるような高級品ではなく、3万円台の中級品ですね。 その写真を見てビックリ。 美しいボケがある。 えっ、これ本当にスマホで撮ったの?と言いたくなるような写真でした。 コリャあかん。 Nikon頑張れ、Canon頑張れ、Panasonic頑張れ!

スマホと一眼レフは何が違い、何が同じなのか。

ところで、スマホと一眼レフは何が同じで何が違うのだろうか。 勝った負けたという話は、同じドメインでの話であり、ドメインが違えば比較対象にはならない。 すなわち購入しようとしたときの選択肢に入らない。 そうやって考えるとスマホとコンパクトデジカメは同じドメインだったんだね。 写真を撮る、という単純な定義で言えば一眼レフとスマホは同じドメインになる。 ところがちょっと待って欲しい。 GoProをとスマホを同じドメインと思う人がいるだろうか。

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明らかに違う。では、コンパクトデジカメとスマホを同じドメインと思い、GoProとスマホを違うドメインと思う理由は何なんだろうか。 それこそ、世の経営者が好んで使う、コト、に関する違いと思う。 経験できるコトが違う。 GoProはスポーツとかに特化して、その映像を如何にリアリティーを持って記録するかということに徹底的に拘った。 これができた、というか、このいい意味での機能の特化をできたリーダーは凄い! 近い製品にRICOH THETAがあると思う。
では、一眼レフとは何かを考えてみましょう。 一眼レフは、レンズ交換式であり、カメラ本体に画像を伝達するためのミラーを持っている、これがスマホと違う所です。 違う所にのみ、個性を出すことができます。 ところが、画像伝達のためのミラーは、ミラーレスにした段階で放棄してしまいました。 今、残っている違いは、レンズ交換式、のみです。 ここに拘った製品開発をすべきと思います。 この領域でしか一眼レフがスマホに勝てる手段はありません。 むしろ、相手が得意な領域で勝負することが続き、今よりももっと出荷台数が減ることになります。
それよりなにより、カメラという高度な技術領域で長年技術を進化させてきた優秀なエンジニアを活用できず、その領域よりも劣悪な領域に職種替えさせる愚行をやめるためにも、キチンと現状分析を行い、どこで勝つかを明確にして事業を行う必要があります。 Panasonicが新しい一眼レフカメラS1でライカと一緒にレンズ開発を行いましたが、こういうことも大切と思います。 要は、自他の違い、自分は他より何に特徴があるのか、それはどうすれば皆が認知でき、皆のためになるのか、を徹底的に考える習慣をつける必要があります。 これこそが、今の日本の製造業に大切ではないかと思います。 ハードに見切りをつけ、ソリューションだ、コトだ、と言っている大手企業のトップもいますが、キチンとしたハードなくして他社と価値の違いを認めてもらえるはずはありません。 なによりも、日本が一番大切にしないといけないエンジニアが誇りをもって仕事ができるようにし、その結果、世のためになる、世の中の人々に新しい経験を提供できるような製品を創っていけるように皆で協力していきましょう。
頑張れ、ニッポン!


 

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